小川と吉本 日本の文豪の小説に見る地中海のオリーブオイル

「最後の味付けの段階で、イタリアから直送されたエキストラバージンオリーブオイルのボトルが手から滑り落ちた......」ということがある。

日本が誇る作家、小川糸の小説「食堂かたつむり」の中で、何ページにもわたって語られているオリーブオイルは、イタリアから送られてきたものだ。

偶然の一節ではなく、小川の作品に繰り返し登場する「上質のオリーブオイル」は、「人と自然の絆の深さを伝え、食の喜びと二つの要素が深く接触する方法となる食べる行為」(カロリン・ビラシドロ著「日本文化を知るための文学的手段としての食」より)を表現する要素の一つである。

例えば、「オリーブオイルと塩を振りかけて味付けをしました。カルパッチョがテーブルに出された後、ようやくスープの仕上げをしました。」そしてまた 、「2皿目のメインは、湯通しした大根と半乾燥の椎茸をソテーし、塩、オリーブオイル、醤油で味付けをしました。」


小川さんの作品には、常にヨーロッパ、特にイタリアのオリーブオイルへの情熱的な言及がある。ヨーロッパのエキスは、日本料理と地中海の食生活の融合を象徴する言葉の綾となる。自然で健康的な食材だけでなく、家族や友人と食事を分かち合い、一緒にいる喜びで活気づく、真のライフスタイル。


吉本ばななのような他の日本人小説家も、この2つの食の伝統の融合を祝福している。


『チエちゃんと私』から『キッチン』、そして『人生旅をゆく』のページに至るまで、日本の食文化への旅が地中海の食文化に絡んでくる例は多いのです。資金源の共有に基づく絶え間ない対話。


小川と吉本の小説の中で、食は喜びであり、治療法であり、記憶であり、欲望である。


彼らの作品は、日本の美食の優雅さと儀式性を西洋にもたらし、ヨーロッパ料理の味と香りを東洋で共有してきました。


愛する人のために料理をするということは、その人のこと、その人の味覚、その人の成長、その人の幸福を思いながら時間を過ごすということです。美味しく食べることは、美味しく生きること。一緒に食事をすることで、社会的なつながりが強まり、気分も盛り上がります。キッチンで天然素材を使うことは、単に美味しいというだけでなく、文学的な祝典にふさわしい五感の体験でもあるのです。


出典:

「日本文化を知るための文学的手段としての食べ物」カロリン・ビラシドロ著

「食堂かたつむり」小川糸著

吉本ばななの作品いろいろ

07 4月 2022

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